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資料詳細

喜入のリュウキュウコウガイ産地
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資料名:喜入のリュウキュウコウガイ産地
きいれのりゅうきゅうこうがいさんち

分類:文化財-国指定文化財-特別天然記念物
地域:喜入地域
所管:鹿児島市
キーワード:国指定 胎生植物 北限地 島津家久 喜入 旧喜入町 喜入町

解説:
 熱帯及び亜熱帯の泥土(でいど)の堆積(たいせき)する波のおだやかな入り江や河口の淡水(たんすい)と海水の混じりあう潮間帯には,マングローブとよばれる森林が発達する。
 リュウキュウコウガイは,マングローブを構成するヒルギ科の一種で,果実が琉球(りゅうきゅう)のこうがい(かんざし)に似ているところから名付けられたが,現在はメヒルギと呼ばれることが多い。
 メヒルギの種子は果実の中で発芽し,母樹から養分をとって成長し一定の大きさになると地上に落下することから胎生(たいせい)植物といわれる。
 潮流によって移動してくぼみ等に定着すると発根して立ち上がり,やがて幼苗(ようびょう)になる。
 メヒルギの自然分布は,東南アジアから南西諸島(奄美大島,屋久島,種子島などを含む)および薩摩半島までで,南西諸島のメヒルギは高さ4~7m程度に成長するが,喜入は北限地で,高さは2m程度のものが多い。
 なお,このメヒルギの由来については,慶長14年(1609)島津家18代当主家久の琉球出兵に従軍した喜入の領主肝付氏の家臣(かしん)が持ち帰ったものとする説もあるが詳細は不明である。
 大正10年(1921),国の天然記念物に,また昭和27年(1952)には国の特別天然記念物(植物)に指定された。